サクッと行ける海外旅行についてつらつらと書いていきます

タイトルまんま。誰でも旅行に行けるんです、ということをちょっとだけ発信していきたいわけです。たまにテレビのことなど、非旅行のことも。

3泊4日5万円で楽しむ中国~3000円の航空券で行けます

 拙書『週末バックパッカー』星海社新書)をリリースしたのが、昨年の8月。発売前の執筆期と発売後の繁忙期に忙殺され、1年半ほど旅行に出かけることを控えていたのだが、仕事が一段落した間隙をぬって、つい先日、中国旅行に出かけてきた。

 そもそも「なぜ中国なのか?」ということですが、単に中国への関心が高かったという点に尽きます。それに加えて、主なアジア諸国別の長所と短所について触れている本書第三章のなかで、「中国はエリアごとに特性が異なるために十把一絡げで扱うことはできない」と記述していたため、具体的なエリアに絞った上でもう少し突っ込んだ内容を、どこかでフォローしたいという思いも少なからずあったんですよね。

 年明けから「なんとなく6月頃に中国に行ければ」と考えていたところ、4月初頭に春秋航空がスプリングフェアを開催するという知らせが届いた。6月に行くとなると準備期間は約2か月半だが、それ以前に心に引っかかるエリアへのリサーチは多少済ませていたこと、仕事関係者への通達(根回し)と仕事のボリュームを絞るには現実的に問題ない日数だと決断し、スプリングフェアで航空券をゲットすることに。ちなみに、エアアジアXは10月からKL〜モーリシャス便の就航が決定した。ついにLCCタックスヘイブンにまで行ける時代になるとは、いやはや。ジョーカーに対しスペードの3で対抗できる、大貧民みたいなことが実際にできるようになったのかもしれない。

 現在(20166月時点)、春秋航空は羽田から上海、成田から武漢重慶へ飛ぶことができる。一方で関空または中部セントレアからは上記以外の中国各都市に航空便が就航しており、首都圏以上に中国地方都市への選択肢が豊富という状況。とりわけ、中部セントレアからはハルピン(ロシアと隣接する黒竜江省)、フフホト(モンゴルに隣接する内モンゴル自治区)などエッジの立った場所へのアクセスが可能となり、まぁ魅力的なラインナップが揃っていると思う次第です。文化や人種が混じり合うエリアは一層面白いため、それらの場所にも食指が動いたものの、今回は“重慶”を訪問先としてチョイス。現在、中国政府が進める西部大開発の中心地であると同時に、三国志ファンにはおなじみ巴蜀の都・成都へのアクセスもほど近いため、いろいろと面白そうな予感を覚えたんです。

 スプリングフェアでゲットした航空券は3000円でした。往路は手軽な荷物で向かうため、受託手荷物なし&機内持ち込み5kg以内というもっとも安い設定の航空券(3000円)で十分と判断し、最も安い3000円のチケットにしたわけです。結論から言えば、息はこれで十分なんですよ。「LCCは狭くて窮屈」と心配する人も多いかもしれないけど、そんな人にオススメしたいのは座席指定約1000円を追加して、足をゆったり延ばせすことのできる非常口座席を選ぶことね。1列目も足を伸ばせるゆったり席だけど、目の前にCAさんが座るため人見知りの人間とすれば、目のやり場も逃げ道がある非常口付近の方が都合がいい。LCCの座席スペースの狭さなど比にならないほどの閉塞感とプレッシャーを味わいたくないなら、断然、非常口付近がオススメです。

 復路はお土産やら現地で調達してきた品々などを詰め込むため、受託手荷物15kg以内の航空券を予約した。もろもろの諸税などを合わせた結果、往復合計19000円でチケットを取ることに成功。2万円以内で海外への航空券を手に入れられるのなら、仮に2か月後に思わぬ形でスケジュールが崩れ、仕事で行けなくなっても割り切れる額だろう。思わぬ形で仕事をしているということは、そこには2万円以上の付加価値なり恩を売れる状況があるはずだ。次回、倍プッシュで休みを取るための口実にでもすればいいんです。ここらへんは拙書でも触れているので読んでね。

 実際に搭乗する春秋航空は快適で、なんら不都合はなかった。チェックインに関しても、成田だけではなく各空港で(これは帰国する際の重慶江北国際空港も同様だった)、「団体」と「個人」にカウンターが分かれているため、個人旅行者はすんなり搭乗手続きが可能となる。爆買いでおなじみの団体客は別のラインに並んでいるため、過剰に待たされるといったことはアクシデントを除けばないはず。

 重慶までの飛行時間は5時間もかからない。バンコクやクアラルンプールの場合、7時間近くかかることを考えると、中国西部へのフライト時間が5時間というのは大きな魅力と言えます。成田を出発したのが朝10時、現地・重慶に到着したのが15時。時差が1時間ほどあるため14時過ぎには江北国際空港の地を踏むことができるのは、相当ありがたい。中途半端に寝れずに現地に着くと、なんだかんだと身体がだるくなるのは否めない。ところが、朝までしっかり寝て、5時間ほどのフライトで昼過ぎから現地でバリバリ行動に起こせる、というタイムスケジュールを組むことができる東アジア圏内への旅行は、疲労軽減という点でも大きなメリットだと思います。台湾の人気も、距離が近いという利点も大きいはすです。

 なんの不自由もなくあっさり現地に到着することができたわけですが、現地での行動は次回に。